ハイブリッドAIシステム研究所
Institute of DX-aided Harmonized System

所長

設置期間

令和7年4月1日~令和10年3月31日

研究テーマ

半理論駆動AIを活用した高効率かつ高精度なプロセス設計支援技術の開発

研究概要

<研究の目的>
近年の技術革新に伴い、製造現場においてプロセスの高度化・複雑化が急速に進行しており、プロセス設計においては従来よりも複雑な流動場の解析、同時進行する多様な化学反応の追跡、他成分混合物の物性推算の需要が増している。しかしながら、既存の理論的アプローチによる複雑系の解析では、解析の精度や適用範囲において限界が見え始めている。一方で、近年注目を集めているデータ駆動型アプローチでは、膨大なデータ収集が不可欠であると同時に、これまで蓄積されてきた理論的知見を活用しづらいという課題を抱えている。
これらの課題を克服するための新たな手法として、申請研究所では現象の理論的背景をモデル構造内に制約として組み込むハイブリッド型機械学習モデルの提案を行う。本手法は、理論的アプローチを機械学習モデル(AI)の構造そのものに制約として導入することで、ビッグデータに依存しないAIとして、データ収集の負担を最小限に抑えながら高度な解析が実現できる。申請研究所では、プロセス設計に不可欠な流動解析、反応追跡、物性推算といった領域においてハイブリッドAI技術を適用することで、エネルギー効率の向上、高品質な製品の実現、さらには人的資源の効率化を同時に達成可能な製造基盤の構築を目指し、持続可能なモノづくりの新しい枠組みを提案する。

活動報告

[2025/9/18] 村上所長の指導学生が学生賞を受賞
受賞者:二瓶滉介
講演タイトル:AIによる動画解析を利用した流量・密度・粘度用ソフトセンサー開発
学会名称:化学工学会 第56回秋季大会
学会URL:https://www4.scej.org/meeting/56f/
開催場所:芝浦工業大学豊洲キャンパス

[2025/9/16–18] 村上所長の指導学生2名の学会発表に登壇
発表者:二瓶滉介、村上裕哉
講演タイトル:AIによる動画解析を利用した流量・密度・粘度用ソフトセンサー開発
発表者:鳩山敦司、村上裕哉
講演タイトル:機械学習を活用した多成分系混合物における動粘度の相関手法の開発
学会名称:化学工学会 第56回秋季大会
学会URL:https://www4.scej.org/meeting/56f/
開催場所:芝浦工業大学豊洲キャンパス

[2025/9/12] 村上所長が招待講演に登壇
発表者:村上裕哉
講演タイトル:小規模データに強いモデル構築の進め方
講演会名称:技術情報協会主催講演会「プロセスインフォマティクスのためのデータ
解析・機械学習の実践法」
講演会URL:https://gijutu.co.jp/doc/s_509112.htm
開催場所:オンライン

[2025/7/30] 村上所長が分担執筆する書籍が発刊
書籍名:プロセスインフォマティクスにおけるデータ解析・モデリングと応用展開
執筆箇所:第3章6節 理論モデル×機械学習で解き明かす流動・反応プロセス
出版社名:株式会社技術情報協会
ISBN:978-4-86798-101-6
参考URL:https://www.gijutu.co.jp/doc/b_2308.htm

[2025/5/15] 村上所長が招待講演に登壇
発表者:村上裕哉
講演タイトル:化学工学におけるビッグデータ非依存のニューラルネットワーク
活用手法 ~基礎から応用まで~
講演会名称:(株)R&D支援センター主催講演会
講演会URL:https://www.rdsc.co.jp/seminar/2505109
開催場所:オンライン

[2025/5/13] 村上所長が招待講演に登壇
発表者:村上裕哉
講演タイトル:石油系残油留分の高沸点成分外挿に関する研究開発
講演会名称:一般財団法人 カーボンニュートラル燃料技術センター 2025年度JPECフォーラム
講演会URL:https://www.pecj.or.jp/forum2025/
開催場所:AP日本橋

 

関連の研究所

★ChemOS-DX 研究所(令和4年4月1日~令和7年3月31日)