ハイブリッドAIシステム研究所
Institute of DX-aided Harmonized System

所長

設置期間

令和7年4月1日~令和10年3月31日

研究テーマ

半理論駆動AIを活用した高効率かつ高精度なプロセス設計支援技術の開発

研究概要

<研究の目的>
近年の技術革新に伴い、製造現場においてプロセスの高度化・複雑化が急速に進行しており、プロセス設計においては従来よりも複雑な流動場の解析、同時進行する多様な化学反応の追跡、他成分混合物の物性推算の需要が増している。しかしながら、既存の理論的アプローチによる複雑系の解析では、解析の精度や適用範囲において限界が見え始めている。一方で、近年注目を集めているデータ駆動型アプローチでは、膨大なデータ収集が不可欠であると同時に、これまで蓄積されてきた理論的知見を活用しづらいという課題を抱えている。
これらの課題を克服するための新たな手法として、申請研究所では現象の理論的背景をモデル構造内に制約として組み込むハイブリッド型機械学習モデルの提案を行う。本手法は、理論的アプローチを機械学習モデル(AI)の構造そのものに制約として導入することで、ビッグデータに依存しないAIとして、データ収集の負担を最小限に抑えながら高度な解析が実現できる。申請研究所では、プロセス設計に不可欠な流動解析、反応追跡、物性推算といった領域においてハイブリッドAI技術を適用することで、エネルギー効率の向上、高品質な製品の実現、さらには人的資源の効率化を同時に達成可能な製造基盤の構築を目指し、持続可能なモノづくりの新しい枠組みを提案する。

関連の研究所

★ChemOS-DX 研究所(令和4年4月1日~令和7年3月31日)