所長
設置期間
令和6年4月1日~令和9年3月31日
研究テーマ
見方・考え方を鍛える(概念的理解を深める)ための教科学習における探究的な学びと対話的な学びに関する理論的理解に基づく授業の構築と実践
研究概要
<研究の目的>
OECD PISA2003の結果とDeSeCo Projectが示したキー・コンピテンシーは,世界の初等中等の教育改革を大きく動かし続けている。その中核を為すのが,具備すべき知識やスキル,態度を含んだ概念であるコンピテンシーをあらかじめ明示し,イグザンプルとしての内容を利用した学習によって効率的・合理的な育成を目指すコンピテンス基盤型教育の導入である。
日本もOECD Education2030プロジェクトに参加し,資質・能力の育成を重視する教科学習へと舵をきろうとしているものの,学校現場レベルではいまだ抽象論の域を出ていない。教科の内容を教えることで自ら考える力が高められていくのではなく,自分で考える力を高めるために概念的理解を深める教科の学習を行うという,従来とは逆の視点での理解を深めていくことがコンピテンス基盤型教育実現の鍵を握っている。
本研究は,教科学習において育成する資質・能力を見方・考え方(構造化された知識)の観点から捉え,概念を学ぶとはどのようなことなのか,その理解を学校現場レベルに浸透させていくことで授業改革を推進していくことに目的がある。すなわち,概念的理解を深めるための教科における探究的な学びや対話的な学びの本質を解明し、学校現場レベルの理解を深め、教科学習の実践として普及することである。