所長
設置期間
令和8年10月1日~令和11年9月30日
研究テーマ
次世代ミュージアムの経営モデルに関する実践研究
―DX・地域共創・国際協力を軸とした実践と検証―
研究概要
<研究の目的>
ミュージアムは大変革の時代を迎えている。令和4年改正博物館法やICOM(国際博物館会議)の博物館定義改訂が示すように、従来の資料収集・保存・展示・教育に加え、地域社会との協働、ウェルビーイング、環境保護、DX、国際交流等への貢献が強く求められている。一方、各館は設置目的、資料、地域特性、組織体制、人員・財政等が異なり、一律の「次世代像」を導入することは難しい。
そこで本研究所では、それぞれのミュージアムが置かれた状況や課題を踏まえ、各館に適した次世代のあり方を、博物館・文化施設、自治体、地域社会、企業等とともに探索し、実践し、評価することを目的とする。大学の研究者が外部から評価するだけでなく、現場と課題を共有しながら研究を進める「伴走型の実践研究拠点」を形成する。
研究の中核は、①DX、②まちづくり・地域共創、③国際連携・協力の三領域とする。DXでは、デジタルアーカイブ、3D計測・デジタルツイン、AI等を、単なる技術導入ではなく、収蔵・研究・展示・教育・広報・経営を再設計する手段として検証する。まちづくり・地域共創では、博物館を地域文化資源のハブと捉え、市民・学校・行政・企業等との協働、文化資源を活かした地域価値創造、ウェルビーイングへの効果を検討する。国際協力では、中米、とくにホンジュラス等での協力事業を基盤に、現地社会との共創、人材育成、デジタル技術の適正導入、脱植民地化・包摂性等を含む持続可能なミュージアム運営を研究する。
主なフィールドは静岡、京都、中米とし、地域規模、館種、運営主体、社会的課題の異なる現場で実践研究を進める。村野が国内外の博物館、自治体、大学、企業等と長年実施してきた研究・実践を研究所として横断的に組織化し、研究者と現場の実務家の知見を結びつける。3年間を研究所活動の第1期と位置づけ、各館が自らの課題と将来像を考えるための視点や方法を蓄積するとともに、その成果を基盤として新たな研究課題や国内外の連携へ継続的に発展させる。
