所長
設置期間
令和8年7月6日~令和11年7月5日
研究テーマ
大学資源の共有と活用の推進と仕組みの構築
研究概要
<研究の目的>
本プロジェクトは、大学での研究や教育に関わるモノや情報を「大学資源」として捉えなおして、大学内外でその共有と活用を推進することで知の融合を促進し、共有と活用に関わる仕組みを構築する取り組みである。本プロジェクトは、これまでに進められてきた研究、教育、地域貢献の取り組みをもとにして、さらに豊かな教育や地域貢献の取り組みを展開するとともに、既存の研究を発展させ新しい研究を創出することを目的とする。歴史学、考古学、経済学、芸術学、博物館学、教育学、哲学、地域福祉学、生物学、農学、遺伝学、情報科学、工学を専門とする教員が学術的な成果を学内の教育で活用し社会へ還元する取り組みを協働して進めるとともに、博物館学、教育学、哲学、情報科学などを専門とする教員を中心として大学資源の共有と活用の方法や仕組みについて検討する。
数年前からこうした取り組みを進める中で、学術的な情報を共有して協働することで、教育や地域貢献の諸活動がより豊かなものになるということや、そうした協働を通じて得られる新たな気づきが個々の専門分野での研究の発展や新たな研究の創出に繋がるということを経験してきた。また、そうした活動をとおしてキャンパス内の諸施設をより効果的に活用できるという見通しも得られた。分野横断的かつ組織横断的な研究グループとして本プロジェクト研究所を設置することでこうした動きを大学内に広げて加速させる。
静岡大学の中で、分野横断的な研究は様々な形で進められているものの、教育や地域貢献の取り組みまで包摂して、あるいはいろいろな取り組みをつなげて発展させていくような仕組みはないように思われる。未来社会デザイン機構の中では、様々な専門分野や部局の教員が関わっていくつかの地域貢献の取り組みが進められているものの、さらにより多くの教員が加わってそれぞれの取り組みが大きく成長していくような状況にはない。こうした現状を踏まえると、研究に加えて、教育や地域貢献の取り組みにおいて、大学資源を共有・活用しながら、研究分野や部局や施設を越えて教員同士が柔軟に結びついて協働できる仕組みを作る必要があるように思われる。
本プロジェクト研究所では、そうした課題に取り組もうとしている。静岡大学未来創生ビジョンの中で示されている9つの目標の中のでは、2つのキャンパスと3つの施設での取り組みをつなぐ仕組みを作ることで「G9 県全域への教育研究拠点の展開」への貢献となる。それに加えて、様々な分野の協働によって教育や地域連携の取り組みを進めることは、分野横断力・異分野融合力を高める教育を推進することにも繋がることから、「G8 生きる地域を支える教養教育改革」への貢献にもなる。さらに、本プロジェクトで研究に加えて教育や地域貢献においてデジタル技術などの新しい科学技術を用いながら分野横断的な取り組みを推進して知の融合を促進することは、地域文化の創発的継承を推進することと言い換えることが可能であり、世界を先導する地域社会の創生を目指す「G3 イノベーションの創出」への貢献にもなる。
大学資源という新たな概念を用いてその共有と活用をとおして研究に加えて教育や地域貢献において分野横断的かつ組織横断的な取り組みを進めその枠組みを構築しようとする本プロジェクトでは、以下の2点を具体的な目標とする。
①高柳記念未来技術創造館、東部サテライト、天竜フィールド、藤枝フィールドという施設を基盤として進められている取り組みや、それぞれの教員が進めているその他の取り組みにおいて、関係する教員の人数や専門分野の種類を増やす。
②プロジェクトに参加する教員が獲得する外部資金や執筆する論文数を増加させる。
大学資源の共有・活用を推進し、大学内で分野横断的かつ組織横断的な仕組みを作ろうとする本プロジェクトは、ミュージアム・スタディーズやコモンズ研究における近年の研究動向を踏まえて構想されており、この取り組み自体に分野横断的な研究としての性格がある。それに加えて、本プロジェクトは、研究に加えて教育や地域貢献の取り組みを分野横断的に進めようとする性格をあわせ持つ。教育や地域貢献を加えることで、より多くの専門分野間での協働が可能となり、既存の研究の発展や新たな研究の創出が期待される。また、学内施設での利用実績を充実させることで、その運営に関わる資金を得やすくなるという効果も期待できる。
