所長
設置期間
令和8年4月1日~令和11年3月31日
研究テーマ
XR(クロス・リアリティ)を用いて不可視情報を表現し、現実とデジタルが融合した空間を人間にとって最適に設計(デザイン)する手法の研究
研究概要
<研究の目的>
近年、VR・AR・MRに代表されるXR技術はエンターテインメント分野を中心に普及が進んでいるが、医療、産業、文化・教育分野においては、その潜在的価値が十分に活用されているとは言い難い。
その要因の一つとして、三次元計測やAI解析によって得られる高度な情報が、利用目的や利用者の身体感覚に基づいて適切に設計されておらず、結果として人間の直感的理解や信頼形成につながっていない点が挙げられる。
例えば医療分野では、3D X線CTやMRIにより人体内部の詳細な三次元情報が取得され、AIによる高度な画像解析が行われているにもかかわらず、患者への説明や合意形成の場面では依然として二次元断層像が用いられている。また、博物館・美術館分野においても文化財や考古資料の3Dデジタル化が進展する一方で、それらを人間が直感的に理解・共有するための表現環境は十分に確立されていない。
本研究所では、XRの本質的価値を単なる視覚的没入に限定せず、人間の五感(視覚・聴覚・触覚)や空間認知を考慮した情報配置・表現の設計原理を解明することを目的とする。医療、工学、文化・教育など多様な分野と連携し、不可視情報を「理解・納得・安心」へと表現するXR環境デザインの方法論を確立することで、領域横断的に再利用可能な設計指針と評価手法の構築を目指す。
